AT限定普通二輪免許とは|乗れるバイクとMTとの違い

AT限定普通二輪免許で乗れるバイクと、MTとの違いを紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・各都道府県警察などの公式情報や読者の声を調べて独自に執筆しています。教習の時限数・手数料・法令は改定されることがあるため、最新の公式案内で確認してください。本ページにはプロモーションが含まれます。

スクーターに乗りたくて普通二輪を調べると、『AT限定でいいのかな?』『AT限定だと何に乗れないの?』と迷いますよね。教習所の申し込み画面でATとMTを選ぶ所まで来て、手が止まる方も多いはずです。

結論から言うと、AT限定普通二輪免許は、400cc以下のATのバイクに乗れる免許です。クラッチ操作のあるMTのバイクには乗れませんが、後から限定を外すこともできます。

この記事を読めば、AT限定で乗れるバイクと、MTとの違い、自分にはどちらが合うかの判断までが分かります。

目次

AT限定普通二輪免許とは?乗れるのは400cc以下のATバイク

先に結論

AT限定普通二輪免許は、クラッチの操作装置がないATの普通自動二輪車に限って運転できる普通二輪免許です。排気量の上限は普通二輪と同じ400cc以下で、変わるのは「MTに乗れない」という点だけです。

法令では、AT普通二輪免許を「AT機構がとられておりクラッチの操作装置を有しない普通自動二輪車に限る普通二輪免許」と定めています。少し硬い言い方ですが、要は「クラッチレバーのないバイク専用」ということなんです。

警視庁の説明でも、普通二輪車(ATに限る)は400cc以下とされ、AT二輪免許でAT以外の二輪車は運転できないと案内されています。

普通二輪そのものの区分は普通二輪とは?で紹介しています。ここではAT限定に絞って見ていきましょう。

AT普通二輪で乗れるバイク・乗れないバイク

AT普通二輪で乗れるかどうかは、「排気量」と「クラッチ操作があるか」の2つで決まります。表にすると、こうなります。

バイクの例乗れるか理由
125ccのスクーター乗れる400cc以下でクラッチ操作がない
250ccのスクーター乗れる400cc以下でクラッチ操作がない
400cc以下のAT車乗れる上限の400cc以下
125ccのギア付きバイク(MT)乗れないクラッチ操作がある
250ccのMTのバイク乗れないクラッチ操作がある
400ccを超えるATのバイク乗れない大型二輪免許が必要
原付(50cc以下など)乗れる普通二輪免許は原付も運転できる

普通二輪の免許は、原付も運転できます。原付からAT普通二輪に上げても、今の原付にはそのまま乗れるので安心してください。

ATかどうか迷うバイクもある

バイクの中には、見た目だけではATかどうか分かりにくい車両もあります。『これはAT限定で乗れるの?』と迷った時は、自己判断しないことが大事です。

販売店に「AT限定の普通二輪免許で乗れるか」をはっきり聞いておきましょう。それでも不安な時は、警察の公式案内で確認してみてください。

公道のルールはMTと同じ

AT限定だからといって、公道でのルールが変わるわけではありません。二人乗りやヘルメットのルールは、限定のない普通二輪と同じです。

ルールAT限定普通二輪でも同じ内容
ヘルメット運転者も同乗者もかぶる
一般道の二人乗り普通二輪免許を受けて通算1年に達してから
高速道路の二人乗り20歳以上で、普通二輪免許を受けて通算3年に達してから
高速道路の通行125cc以下の普通自動二輪車は走れない

『スクーターだから気軽に後ろに乗せられる』と思ってしまう方もいます。免許を取ってすぐは二人乗りができないので、そこは覚えておきましょう。

ATのバイクの選び方は普通二輪のオートマで乗れるバイクで詳しく紹介しています。

普通二輪の限定とは?4マスで見る免許の組み合わせ

先に結論

普通二輪の「限定」には、AT限定と小型限定の2種類があります。両方付く場合も含めると、普通二輪の免許は4つの組み合わせになり、それぞれ乗れる範囲が違います。

『普通二輪の限定って、AT限定のこと?』と思う方も多いですよね。実は、普通自動二輪の限定にはもう1つ、排気量を125cc以下に絞る「小型限定」があるんです。

この2つを「排気量」と「ATかMTか」の2軸で並べると、4マスの表になります。

MTにも乗れるATだけ
400cc以下普通二輪免許(限定なし)AT限定普通二輪免許
125cc以下小型限定普通二輪免許AT小型限定普通二輪免許
普通二輪の免許を、排気量とATかMTかの2軸で4つの組み合わせに分けた図解

4つの免許で乗れる範囲と、後から外す方法

4マスのそれぞれについて、乗れるバイクと、後から限定を外す時の教習の時限をまとめました。時限は教習所の案内に載っている数で、法令で決まった数ではありません。

今の免許乗れるバイク限定を外すと技能教習の時限(教習所の案内)
普通二輪免許(限定なし)400cc以下のMT・AT外す限定はないなし
AT限定普通二輪免許400cc以下のAT普通二輪(MT)へ5時限
小型限定普通二輪免許125cc以下のMT・AT普通二輪(MT)へ5時限
AT小型限定普通二輪免許125cc以下のATAT普通二輪へ5時限
AT小型限定普通二輪免許125cc以下のAT普通二輪(MT)へ8時限

限定を外す時は、教習所で技能教習を受けて審査に合格し、試験場で免許証の条件を変えてもらいます。流れはAT限定の解除とはで詳しく紹介しています。

例えばこんな場面で考える

通勤で125ccのスクーターに乗れればいい、という方なら、AT小型限定でも足ります。教習の時限がいちばん短く済むのが、この組み合わせです。

週末に250ccのスクーターで高速道路も走りたいなら、AT限定普通二輪が候補になります。高速道路は125cc以下の普通自動二輪車では走れないので、ここが分かれ目なんです。

『いつかギア付きのバイクにも乗ってみたい』という気持ちがあるなら、最初から限定なしの普通二輪にしておく手もあります。

普通二輪の限定は免許証のどこに書かれる?

限定は、免許証の種類欄ではなく条件欄に書かれます。書かれ方の見方は普通二輪の免許証の見方で紹介しています。

AT限定とMTの違い|教習時限・操作・費用

先に結論

AT限定とMTの大きな違いは、クラッチとギアの操作があるかどうかです。そのぶん、AT限定は技能教習の時限が短く、免許なしから取る場合はMTの19時限に対してATは15時限が最短です。

『ATの方が楽そうだけど、どれくらい違うの?』という方のために、教習と操作の違いを比べてみましょう。

教習時限の違い

指定教習所の教習時限は、道路交通法施行規則で決まっています。表の数は最短の時限で、上達の具合によって延びることがあります。

持っている免許普通二輪(MT)技能AT普通二輪 技能学科(MT・AT共通)
免許なし(原付だけを含む)19時限15時限26時限
普通免許など17時限13時限1時限

1時限は50分です。AT限定は、技能教習の「基本操作及び基本走行」の時限が短くなっています。

学科はMTとATで同じです。普通免許を持っている方は学科が1時限になるので、ATでもMTでも通う日数がかなり短くなります。

操作の違い

ATとMTの違いを、教習で戸惑いやすい所を中心に並べてみました。

AT限定で取る
  • クラッチやギアの操作がない
  • 発進や低速でエンストしない
  • 操作が少ないぶん、周りを見る余裕が出やすい
  • 技能教習の時限が短い
AT限定で気をつけたいこと
  • MTのバイクには乗れない
  • 乗れるバイクの種類が限られる
  • MTに乗りたくなったら限定解除が必要
  • 低速ではアクセルとブレーキの加減に慣れが要る

AT限定でも、一本橋やクランクなどの課題は走ります。『ATだから課題も簡単』とは限らないので、そこは覚えておきましょう。

費用の違い

教習所の料金は、地域や時期、持っている免許で変わります。例えば、ある教習所の公開料金(2026年5月1日からの税込料金)では、免許なしで普通二輪MTが202,950円、ATが186,230円と案内されていました。

同じ教習所で普通免許以上を持っている場合は、MTが140,690円、ATが123,970円でした。あくまで1つの教習所の例なので、通える範囲で見比べてみてください。

AT限定の費用をもっと詳しく知りたい方は、AT限定普通二輪の費用で紹介しています。

よくある失敗

費用の差だけを見てAT限定を選び、後からMTに乗りたくなるケースがあります。限定解除にも別に教習と費用がかかるので、乗りたいバイクを先に思い浮かべてから選んでみてください。

AT限定とMT、どちらが向いている?判断表で選ぶ

先に結論

乗りたいバイクがスクーターなどのATだけならAT限定、ギア付きのバイクに少しでも興味があるならMTがおすすめです。迷った時は「3年後に乗っていたいバイク」を思い浮かべると決めやすくなります。

ATとMTのどちらにするか、ここがいちばん悩むところですよね。状況ごとの答えを表にしてみました。

こんな状況なら向いている免許ひとこと
通勤・通学でスクーターに乗りたいAT限定操作が少なく、街中で扱いやすい
250ccのスクーターで高速道路も走りたいAT限定126cc以上のATなら高速道路も選べる
ギア付きのバイクにも乗ってみたいMT後から解除するより手間が少ない
乗りたいバイクがまだ決まっていないMT選べるバイクの幅が広い
教習の時間をできるだけ短くしたいAT限定技能教習の時限が短い
いずれ大型二輪も考えているMT大型二輪の教習時限が短くなる

最後の行について補足します。普通二輪(MT)を持っている人が大型二輪(MT)を取る時の技能教習は12時限、AT普通二輪から大型二輪(MT)なら16時限です。

AT限定とMTのどちらが向いているかを、乗りたいバイクと使い方から選ぶ判断の図解

迷った時に考えたいこと

『とりあえずATで取って、必要になったらMTに』と考える方もいますよね。それも1つの選び方です。

ただ、限定解除には別に教習と審査があります。最初からMTで取るのと、AT限定の後で解除するのとでは、合わせた手間が変わることも覚えておきましょう。

AT限定かMTかを決める前のチェック
  • 乗りたいバイクがATかMTかを確かめた
  • 125ccを超えるバイクで高速道路を走る予定があるか考えた
  • 数年後にギア付きのバイクに乗っていたいか考えた
  • 通う教習所のATとMTの料金を見比べた
  • 大型二輪に上げる可能性があるか考えた

ATとMTの違いをさらに比べたい方は、普通二輪はATとMTどっち?や普通二輪のMTとはも参考になります。

AT限定普通二輪免許を取るまでの流れ

指定教習所で取る場合の大まかな流れは、MTと同じです。教習所を卒業すると、試験場での技能試験が免除されます。

教習所でAT限定を取る流れ
  1. 教習所に入校し、適性検査を受ける
  2. 学科教習と技能教習を進める
  3. 教習所の卒業検定に合格する
  4. 卒業証明書を持って住所地の試験場へ行く
  5. 試験場の手続きを終えると免許証が交付される

試験場で学科試験を受ける場合、合格基準は法令で90パーセント以上と決まっています。持っている免許によって試験場での手続きが変わるので、住所地の試験場の案内で確かめておきましょう。

東京都の例では、指定教習所を卒業した人が試験場で払う手数料は、運転免許証のみの場合で4,200円です。

他の府県の手数料は、住所地の試験場の案内で確かめてください。教習の流れは普通二輪の教習の流れでも紹介しています。

AT限定普通二輪でよくある相談

先に結論

よくある相談は「普通免許があると学科は免除されるか」「ATで申し込んだ後にMTに乗りたくなった」「AT小型とAT普通二輪のどちらが早く取れるか」の3つです。

知恵袋に寄せられた質問の中から、AT限定普通二輪を考えている方の相談を3つ選んで答えます。

相談1 車の免許がAT限定でも、普通二輪の学科は短くなる?

『車の免許はAT限定。それでも普通二輪の学科は免除されるのか』という質問がありました。四輪がAT限定だと、扱いが違うのか気になりますよね。

法令の教習時限の表では、普通免許などを持っている人の普通二輪の学科は1時限です。車の免許がAT限定でも、普通自動車の免許であることに変わりはありません。

ただ、教習所によって案内の書き方が違うこともあります。申し込みの時に「四輪はAT限定です」と伝えて、学科の時限を確かめておくと安心です。

相談2 ATで申し込んだ後に、乗りたいバイクがMTだと気づいた

『何も調べずに普通二輪ATで申し込んだら、乗りたいバイクがMTだった』という相談もありました。教習が始まってから気づくと、焦ってしまいますよね。

まずは、教習所に今の状況を正直に相談してみてください。途中で切り替えられるかどうかや、その時の料金は教習所ごとに違うので、公式案内か窓口で確認するのがいちばんです。

AT限定のまま卒業した場合でも、後から限定解除ができます。教習所の案内では、AT普通二輪からMTへの解除は技能5時限とされています。

相談3 AT小型とAT普通二輪、どっちが早く取れる?

『AT小型二輪と普通二輪ATの課題走行は、どちらが取りやすいか。日数はどちらが早いか』という質問もありました。

技能教習の時限で比べると、免許なしの場合でAT小型限定は9時限、AT普通二輪は15時限です。普通免許などがある場合は、AT小型限定が8時限、AT普通二輪が13時限になります。

課題の内容も少し違います。法令では、小型限定の技能試験は連続進路転換コース(スラローム)を除くとされています。

時限で見ればAT小型の方が短いですが、125cc以下では高速道路を走れません。乗りたいバイクと走りたい道で選んでみてください。

AT限定で取った後の乗り換えと限定解除

先に結論

AT限定で免許を取ると、原付や125ccのスクーターから、250cc・400ccのATへ乗り換える方が多くなります。乗り換える時は、今のバイクをどうするかを先に決めておくと予算が立てやすくなります。

AT限定の普通二輪を取る方の中には、『今の原付スクーターから大きいスクーターに乗り換えたい』という方も多いはずです。そこで迷うのが、今のバイクの扱いですよね。

AT限定を取ってからの乗り換えの順番
  1. 乗りたいATのバイクの排気量を決める
  2. 今のバイクを残すか手放すかを決める
  3. 今のバイクがいくらになるかを確かめる
  4. 次のバイクの予算を決めて探す

例えば、近所の買い物用に原付を残し、遠出用に250ccのスクーターを買う方もいます。ただ、2台持ちにすると税金も保険も2台分かかります。

1台にまとめるなら、今のバイクを手放してから次を選ぶと予算に余裕が出ます。免許を上げて乗り換えるなら、今の原付や125ccがいくらになるかを先に確かめておくと、次のバイクの予算が立てやすくなります。

バイク買取のバイク王

乗り換える前に、今のバイクがいくらになるか確かめてみませんか

原付や125cc、乗らなくなったバイクがあるなら、バイクの買取専門店の無料査定で今の値段を確かめる方法があります。売るかどうかは査定額を見てから決められます。

無料バイクの無料査定を申し込む

(バイク買取サービスの公式サイトに移動します)

MTに乗りたくなった時は限定解除

AT限定で乗り始めてから、『やっぱりギア付きのバイクも乗ってみたい』と思うこともあります。その時は、限定解除の教習を受ければMTにも乗れるようになります。

限定解除は、教習所で技能教習を受け、審査に合格してから試験場で免許証の条件を変える流れです。教習所の案内では、合格証明書の有効期限は合格日から3か月とされています。

限定解除の前に確かめたいこと

限定解除の教習を受け付けているかどうかや、予約の取りやすさは教習所で違います。申し込みの前に、電話や窓口で確かめておきましょう。

よくある質問

AT限定普通二輪免許で何ccまで乗れますか?

400cc以下のATのバイクに乗れます。400ccを超えるバイクは、ATでも大型二輪免許が必要です。

普通二輪ATとは何ですか?

クラッチの操作装置がないATの普通自動二輪車に限って運転できる普通二輪免許のことです。免許証の条件欄にAT限定の旨が書かれます。

AT限定普通自動二輪免許で高速道路は走れますか?

125ccを超えるATのバイクなら走れます。総排気量125cc以下の普通自動二輪車は高速道路を通行できません。

AT普通二輪の教習は何時限ですか?

最短の時限は、免許なしで技能15時限・学科26時限、普通免許などがあれば技能13時限・学科1時限です。上達の具合によって技能の時限は延びることがあります。

AT限定からMTへの限定解除は何時限ですか?

教習所の案内では、AT普通二輪から普通二輪(MT)への解除は技能5時限とされています。上達の具合で延びることもあります。

まとめ

この記事の要点
  • AT限定普通二輪免許は、400cc以下のATのバイクに乗れる免許
  • 普通二輪の限定はAT限定と小型限定の2種類で、組み合わせは4つ
  • 技能教習は免許なしでMT19時限、AT15時限が最短
  • スクーターだけならAT限定、ギア付きにも興味があるならMTが向く
  • AT限定から後でMTに乗りたくなったら、限定解除で外せる
普通二輪ドットコム

普通二輪ドットコム 編集部

普通二輪(普通自動二輪)免許の種類・費用・教習の流れから、免許を取った後のバイク選び、乗り換えや手放し方まで、普通二輪にまつわる疑問を整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次