普通二輪の急制動のコツ|教習で止まれない時の練習法

普通二輪の急制動のコツと、教習で止まれない時の練習法を紹介する記事のアイキャッチ

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『急制動になると、速度が足りないか、止まれないかのどちらかになってしまう』と悩んでいる方も多いはずです。教官に何度も同じことを言われると、焦ってしまいますよね。

結論から言うと、普通二輪の急制動は、加速・ブレーキ・停止後の3つに分けて、どこでつまずいているかを見つけると直しやすくなります。うまくいかない原因は、だいたいいくつかのパターンに分かれます。

この記事を読めば、急制動の基準と、原因ごとの直し方、雨の日に気をつけることまでが分かります。

目次

普通二輪の急制動とは?基準を先に知っておく

先に結論

急制動は、決められた速度から急ブレーキをかけて、決められた区間の中で止まる課題です。普通二輪車の場合、試験場の基準の例では、時速40kmから乾燥時11メートル以内、湿潤時14メートル以内で止まります。

まずは、何ができれば合格の形なのかを知っておきましょう。ゴールが分かると、練習で何を直せばいいかも見えてきます。

試験場の技能試験の基準として、富山県警察は「運転免許技能試験実施基準」を公開しています。急制動の基準は次のとおりです。

車の種類指定速度停止区間(乾燥時)停止区間(湿潤時)
普通二輪車・大型二輪車時速40km11メートル14メートル
小型二輪車時速30km8メートル11メートル

急制動の開始線で急制動を始め、車輪をロックさせずに、停止区間の中で安定して止まるのが課題の中身です。

卒業検定の基準との関係

この表は、試験場の技能試験の基準の例です。教習所の卒業検定の採点の細かい基準が同じかどうかは、通っている教習所で確かめてみてください。

卒業検定の全体の流れは普通二輪の卒業検定で紹介しています。

速度が足りないまま開始線に来たら

試験場の基準の例では、指定速度に達しないまま開始線に来た場合などは、試験官の指示に従って1回に限りやり直しとされています。

『やり直しがあるなら、少し遅くても大丈夫かも』と思うかもしれませんね。ただ、やり直しは1回だけなので、最初から指定速度を出す練習をしておくのが近道です。

急制動を3つの時間軸に分けて見る

どこでつまずいているかを探す

急制動は、①開始線までの加速、②開始線からのブレーキ、③止まった後の3つに分けられます。うまくいかない時は、どの段階で崩れているかを先に見つけましょう。

ここが、ほかの記事ではあまり語られないところです。急制動を1つの動作として見ると、何が悪いのか分かりにくいんです。

普通二輪の急制動を、加速・ブレーキ・停止後の3つの時間軸に分けた図解
段階やることよくあるつまずき
①開始線までの加速助走の区間で指定速度まで上げ、開始線まで保つ速度が足りない、開始線の手前でアクセルを戻す
②開始線からのブレーキ開始線で前後のブレーキをかけ、車体をまっすぐ保つブレーキが早い・遅い、後輪がロックする
③止まった後完全に止まってから足をつき、次の動作に移る止まる直前にふらつく、エンストする

①開始線までの加速

助走の区間で、指定速度までしっかり上げます。目線は手元のメーターばかりではなく、前方の遠くに置きましょう。

速度が上がったら、開始線までその速度を保ちます。開始線の手前でアクセルを戻してしまうと、速度が落ちたままブレーキに入ることになります。

②開始線からのブレーキ

開始線に来たら、前後のブレーキをかけます。最初から強く握りこむのではなく、効き始めを感じてから強めていく、と教える教習所が多いです。

ひざでタンクをしっかりはさむと、ブレーキをかけた時に体が前に持っていかれにくくなります。目線は前方の遠くに置いたままにしておきましょう。

ブレーキの時の姿勢は、次の4つを意識してみてください。

  • 目線は前方の遠く
  • ひざでタンクをはさむ
  • 腕はつっぱりすぎず、少しゆとりを持たせる
  • 背中を丸めすぎない

例えばこんな場面です。止まる位置ばかり気にして足元の白線を見ていると、目線が下がって車体がふらつきやすくなります。止まる位置は目の端で感じるくらいにして、前を見たまま止まる練習をしてみてください。

③止まった後

完全に止まるまで、ブレーキをかけ続けます。止まってから足をつき、教官の指示どおりに次の動作に移ります。

クラッチを切るタイミングや、ギアを何速にしておくかは、教習所や教官によって指示が違うことがあります。迷ったら、自分の教習所の教え方に合わせるのがいちばんです。

止まれない時の原因別の対策表

原因が分かれば直し方も分かる

急制動がうまくいかない原因は、速度・ブレーキの始め方・ブレーキの強さ・姿勢・怖さのどれかにあることが多いです。自分に近い原因を探して、次の練習で1つずつ試してみてください。

『何が悪いのか自分では分からない』という方は、教官に言われた言葉と、次の表を見比べてみてください。

起きていること考えられる原因次の練習で試すこと
速度が足りないと言われる助走の区間で上げきれていない助走の早い段階で指定速度まで上げる
開始が早いと言われる開始線の位置を見ていない開始線の少し先まで目線を送り、通過を感じてからかける
停止区間を越えてしまうブレーキが遅い・弱い開始線でためらわずにかける
後輪がロックする後ろのブレーキを強く踏みすぎている前後の力の配分を教官に見てもらう
止まる直前にふらつく目線が下がっている・ひざが開いている目線を遠くに置き、ニーグリップを意識する
エンストするクラッチを切るのが遅れている止まる前のクラッチ操作の順番を確かめる
急制動がうまくいかない時の原因と対策を、症状ごとにまとめた図解

「速度」と「開始線」のどちらを優先する?

『40km/hを意識すると開始が早くなり、開始線を意識すると速度が出ない』という悩み、よく聞きますよね。この2つは、同時に見ようとすると崩れやすいんです。

助走の前半で速度を作ってしまえば、後半は開始線に気持ちを向けられます。速度を作る時間と、開始線を待つ時間を分けて考えてみてください。

急制動の前に確かめること
  • 助走の区間のどこまでで速度を上げきるか決めた
  • 目線を前方の遠くに置くことを意識した
  • ひざでタンクをはさむ準備をした
  • ブレーキのかけ方を教官の説明どおりに確かめた

1回の練習で直すのは1つだけ

急制動の練習は、1回の走行で見られるのは数秒です。その短い間に、速度も開始線もブレーキも全部直そうとすると、かえって崩れやすくなります。

1回の練習では、直すことを1つに決めておきましょう。終わった後に、教官の言葉とあわせて短くメモしておくと、次の教習で同じところから始められます。

練習の回今回直すこと結果のメモの例
1回目助走の前半で速度を上げきる速度は出た、開始が少し早い
2回目開始線の通過を感じてからかける開始はよい、少し区間を越えた
3回目開始線でためらわずにかける区間内で止まれた

教官にはこんなふうに聞いてみてください。

「今の急制動で、いちばん直したほうがいいところはどこですか?」

1つに絞って教えてもらえると、次の1本で何をすればいいかがはっきりしますよね。

雨の日の急制動で気をつけること

湿潤時は止まれる距離が長い

雨で路面がぬれていると、止まるまでの距離が長くなります。試験場の基準の例でも、普通二輪車の停止区間は乾燥時11メートル、湿潤時14メートルと分けられています。

雨の日は、晴れの日と同じ感覚でブレーキをかけると、後輪がロックしやすくなります。『いつもどおりやったのに滑った』ということも起きやすいんです。

ぬれた路面では、急に強く握るのではなく、効き始めを感じながらかける意識がいつも以上に大事です。雨の日の練習の機会があれば、教官にブレーキの強さを見てもらいましょう。

例えばこんな場面です。初めての雨の日に急制動をして、後輪が滑って停止区間を越えてしまった、ということがあります。晴れの日の練習だけで本番を迎えると、こうしたことが起きやすいですよね。

装備も見直しておく

雨の日は、グローブがぬれてレバーの操作がしにくくなることもあります。滑りにくいグローブや、くるぶしまで隠れる靴を選んでおくと安心です。

装備の選び方は普通二輪のヘルメットと装備の選び方で紹介しています。

急制動の怖さを小さくする練習の考え方

怖さは小さな段階で慣らす

スピードへの怖さがあると、助走で速度を上げきれません。いきなり指定速度を目指すより、教官に相談しながら段階を踏むと、怖さが小さくなりやすいです。

『40kmって、教習コースだとすごく速く感じる』という方、実は少なくないんです。怖いと感じるのは自然なことなので、責めなくて大丈夫です。

怖さを小さくする進め方
  1. 教官に「スピードが怖い」と正直に伝える
  2. 指定速度より低い速度で、ブレーキの感覚をつかむ
  3. ブレーキに自信がついてから、速度を少しずつ上げる
  4. 指定速度で何度かくり返し、止まれる感覚を体で覚える

止まれる自信がつくと、速度を上げる怖さも小さくなります。『止まれるから大丈夫』と思えることが、急制動のいちばんの近道なんです。

ほかの課題も苦手な方は、一本橋のコツやスラローム・クランク・S字のコツもあわせて読んでみてください。

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急制動でよくある相談

速度・雨の日・不合格の相談が多い

普通二輪の急制動については、「速度と開始線が両立できない」「雨の日に止まれず卒検に落ちた」「止まれなかったら不合格?」という相談がよく見られます。知恵袋で見かけた相談を、要点だけまとめて答えます。

速度を意識すると開始が早くなる

40km/hを意識すると開始が早いと言われ、開始線を意識するとスピードが出ていないと言われる、という相談です。

速度を作る時間と、開始線を待つ時間を分けるのがおすすめです。助走の前半で速度を上げきり、後半は速度を保ちながら開始線に気持ちを向けてみてください。

雨の日に後輪がロックして止まれなかった

初めての雨の日に急制動をして、後輪がロックしてオーバーし、卒業検定に落ちた、という相談です。『次も雨だったらどうしよう』と不安になりますよね。

雨の日は止まるまでの距離が長くなり、後輪がロックしやすくなります。補習などで雨の日の練習ができれば、教官に前後のブレーキの配分を見てもらいましょう。

止まれなかったら不合格?

卒業検定の急制動で、停止区間の中で止まれなかったら不合格になるのか、という相談です。

試験場の基準の例では、停止区間の中で安定して止まることが課題の中身です。卒業検定での細かい扱いは、通っている教習所で確かめてみてください。

よくある質問

普通二輪の急制動は何km/hで行いますか?

試験場の基準の例では、普通二輪車は時速40km、小型二輪車は時速30kmです。

何メートルで止まればいいですか?

試験場の基準の例では、普通二輪車は乾燥時11メートル、湿潤時14メートルの停止区間の中で止まります。

小型限定でも急制動はありますか?

あります。試験場の基準の例では、小型二輪車は時速30kmから、乾燥時8メートル・湿潤時11メートルの区間内で止まります。

ギアは何速で入ればいいですか?

教習所や教官によって指示が違うことがあります。自分の教習所の教え方に合わせるのがいちばんです。

急制動が怖くてスピードが出せません。

怖いのは自然なことです。教官に伝えて、低い速度でブレーキの感覚をつかんでから、少しずつ速度を上げてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 普通二輪の急制動は、試験場の基準の例で時速40kmから乾燥時11メートル以内に止まる
  • 加速・ブレーキ・停止後の3つに分けて、どこで崩れているかを探す
  • 速度を作る時間と開始線を待つ時間を分ける
  • 雨の日は止まる距離が長く、後輪がロックしやすい
  • 怖さは低い速度から段階を踏んで小さくする

次の教習では、まず自分がどの段階でつまずいているかを、教官に聞いてみるところから始めてみてください。

普通二輪ドットコム

普通二輪ドットコム 編集部

普通二輪(普通自動二輪)免許の種類・費用・教習の流れから、免許を取った後のバイク選び、乗り換えや手放し方まで、普通二輪にまつわる疑問を整理している情報サイトです。 公式サイト

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