普通二輪の一発試験とは|試験場で直接受ける流れと難しさ

普通二輪の一発試験で、試験場で直接受ける流れと難しさを紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部が警察庁・各都道府県警察などの公式情報や読者の声を調べて独自に執筆しています。教習の時限数・手数料・法令は改定されることがあるため、最新の公式案内で確認してください。本ページにはプロモーションが含まれます。

『教習所に通わずに、試験場で直接受けたほうが安いのでは?』と考えたことがある方も多いはずです。普通二輪の一発試験は、うまくいけば費用をぐっとおさえられますよね。

結論から言うと、普通二輪の一発試験は、手数料は教習料金よりずっと低い一方で、何回で受かるかが読みにくい取り方です。バイクの運転にすでに慣れていて、平日に何度も試験場へ行ける人に向いています。

この記事を読めば、一発試験の流れと費用、教習所ルートとの違い、自分に向いているかの判断までが分かります。

目次

普通二輪の一発試験とは?

先に結論

一発試験は、指定教習所を卒業せずに、運転免許試験場で学科試験と技能試験を直接受けて免許を取る方法です。正式には「直接受験」などと呼ばれます。技能試験に合格した後、取得時講習を受けないと免許証は交付されません。

教習所を卒業した人は、技能試験が免除されます。卒業証明書は、技能検定を受けた日から1年間有効です。

一発試験では、この技能試験を試験場で受けます。教習所で習う課題を、教習を受けずに試験官の前で走るイメージなんです。

普通二輪免許の取り方の全体は普通二輪免許とはで紹介しています。

受けられる人(東京都の例)

警視庁の案内では、二輪免許試験を直接受けられるのは、次の条件を満たす人です。

受験の条件(東京都の例)
  • 16歳以上であること(大型二輪は18歳以上)
  • 住所が東京都内であること
  • 視力が両眼で0.7以上、かつ一眼でそれぞれ0.3以上(眼鏡などの矯正視力を含む)

ほかの都道府県でも、住所地の試験場で受けるのが基本です。受付の日や時間は試験場ごとに違うので、住所地の試験場の案内で確かめてみてください。

一発試験の流れ

4つの段階で進む

一発試験は、予約と適性検査・学科試験、技能試験、取得時講習、免許証の交付の順に進みます。技能試験に受かるまで、技能試験の段階を何度もくり返すことになります。

『試験場に行けばその日に免許がもらえる』と思っている方もいますよね。実は、いくつかの段階を順番に通る必要があるんです。

普通二輪の一発試験の流れを、受付から免許証の交付まで段階ごとに示した図解
一発試験の流れ(東京都の例をもとに)
  1. 学科試験を予約する(警視庁は完全予約制・平日のみ)
  2. 適性検査と学科試験を受ける
  3. 技能試験を受ける(不合格なら再受験)
  4. 技能試験の合格後に、取得時講習を申し込んで受ける
  5. 免許証の交付を受ける

当日の進み方や、技能試験をいつ受けられるかは試験場ごとに違います。予約の方法とあわせて、住所地の試験場の案内で確かめておきましょう。

学科試験

学科試験は、択一式や正誤式の筆記試験などで行われます。合格の基準は90%以上の成績です。

覚えることや勉強の仕方は普通二輪の学科教習と学科試験で紹介しています。

持っている免許によって、学科試験の扱いが変わる場合があります。車の免許などがある人は、自分の場合はどうなるかを試験場に聞いてみてください。

技能試験

技能試験の合格基準は、70%以上の成績です。試験場のコースを、試験官が採点しながら走ります。

普通二輪の技能試験では、総排気量300cc以上の普通自動二輪車を使います。小型限定の場合は、90cc以上125cc以下の車両です。

取得時講習

技能試験に合格したら、取得時講習を受けます。講習を受けないと、運転免許証は交付されません。

取得時講習の中身は二輪の取得時講習とはでくわしく紹介しています。

技能試験で走る課題

教習所の卒業検定と似た課題が並ぶ

技能試験では、コースの走行に加えて、一本橋、スラローム、急制動などの課題があります。教習所の卒業検定で走る課題と、よく似た中身です。

道路交通法施行規則では、普通二輪免許の技能試験の課題が決まっています。おおまかには、次のような中身です。

  • 幹線コースと周回コースの走行
  • 交差点の通行
  • 横断歩道と踏切の通過
  • 曲線コース・屈折コース・坂道コースの走行
  • 直線狭路コース(一本橋)と連続進路転換コース(スラローム)の走行

小型限定普通二輪では、連続進路転換コースは課題から外れています。

課題の基準の例

試験場の技能試験の基準として、富山県警察は「運転免許技能試験実施基準」を公開しています。普通二輪車の主な課題の基準は、次のとおりです。

課題普通二輪車の基準(富山県警の例)
一本橋(直線狭路)一旦停止してから、着座姿勢で7秒以上かけて走る
スラローム(連続進路転換)8秒以下で走る
急制動時速40kmから、乾燥時11メートル・湿潤時14メートルの区間内で止まる

一本橋の台は、長さ15メートル・幅0.3メートル・高さ0.05メートルです。ほかの都道府県の基準は、住所地の試験場の案内で確かめてみてください。

課題ごとのコツは、一本橋のコツや急制動のコツで紹介しています。

卒検の練習と同じとは限らない

教習所の卒業検定の採点の細かい基準が、試験場の技能試験と同じかどうかは確かめられていません。試験場ごとのコースや採点のしかたは、事前に公開されている資料や案内で確かめておきましょう。

小型限定やAT限定を一発試験で受ける場合

一発試験は、小型限定やAT限定でも受けられます。警視庁の案内では、AT普通二輪は400ccのAT二輪車、AT小型限定は125ccのAT二輪車が試験車です。

小型二輪車の場合は、課題の基準も少し変わります。富山県警の基準の例で比べると、次のとおりです。

課題普通二輪車小型二輪車
一本橋7秒以上5秒以上
スラローム8秒以下課題なし
急制動の指定速度時速40km時速30km
急制動の停止区間(乾燥時/湿潤時)11メートル/14メートル8メートル/11メートル

『125ccまででいいなら、小型限定のほうが受かりやすいかも』と考える方もいますよね。ただ、小型限定では高速道路を走れないので、乗りたいバイクと使い方を先に決めておきましょう。

課題よりつまずきやすいところ

一発試験では、課題そのものより、コースの道順や確認の動作で減点される、という声がよく聞かれます。後ろの確認や合図のタイミングなど、ふだんの運転で省いている動作ほど注意が必要です。

例えばこんな場面です。原付で通い慣れた道なら自然に曲がれるのに、試験場のコースでは道順を思い出すのに気を取られ、合図が遅れてしまうことがあります。

つまずきやすいところなぜ起きる?前もってできること
コースの道順初めて走るコース試験場のコース図を手に入れて覚える
確認の動作ふだんの運転で省いている目視と合図の順番を声に出して覚える
300cc以上の車両の重さ乗り慣れていない車格取り回しや引き起こしの感覚をつかむ
緊張試験官が見ている受ける前に流れを頭に入れておく

費用はいくら?東京都の手数料の例

1回あたりの手数料は低い

東京都では、一発試験の手数料は運転免許証のみで計6,900円です。これに取得時講習料が加わります。落ちるたびに、受験料と試験車使用料がもう一度かかります。

普通二輪の一発試験で、何にいくらかかるかを並べてみます。東京都(警視庁)の手数料の例です。

項目金額(運転免許証のみ)
受験料2,800円
試験車使用料1,750円
免許証交付料2,350円
合計6,900円
取得時講習料(普通二輪)18,150円

取得時講習料の18,150円は、普通二輪の講習12,600円と応急救護の講習5,550円を合わせた額です。

免許証の持ち方で手数料が変わる

2025年3月24日からは、マイナ免許証の導入で手数料の額が分かれています。直接受ける場合の東京都の例は、次のとおりです。

免許証の持ち方新規取得の手数料(直接受験)
運転免許証のみ6,900円
マイナ免許証のみ6,100円
2枚持ち7,000円

東京都以外の手数料は、住所地の試験場の案内で確かめてみてください。

落ちた時の費用

再試験のたびに手数料がかかる

技能試験に落ちて受け直す時は、そのたびに受験料と試験車使用料がかかります。東京都の例では、1回あたり4,550円です。

『何回で受かるかな』と考えると、少し不安になりますよね。例えば3回目で受かったとすると、技能試験の再受験の分だけ、最初の見込みより費用が増えます。

受かるまでの回数別に計算してみる

東京都の例で、学科試験は1回で受かり、技能試験を何回目で受かったかによって、手数料と講習料の合計がどう変わるかを計算してみます。運転免許証のみの場合です。

技能試験に受かった回手数料と講習料の合計(東京都の例)
1回目25,050円
2回目29,600円
3回目34,150円
4回目38,700円
5回目43,250円

学科試験に落ちた場合も、受け直しの手数料がかかります。試験場に行くための交通費や、仕事を休む日の分も、別に考えておきましょう。

一方、教習所ルートでは、教習料金に加えて、卒業後に試験場で手数料を払います。東京都の例では、運転免許証のみで4,200円です。

手数料だけで比べない

回数別の表を見ると、一発試験の安さが分かりますよね。ただ、受かるまでの回数は人によって大きく違い、前もって分かりません。安さと、読みにくさの両方を見て決めてみてください。

教習所ルートとの費用の比べ方は普通二輪免許の費用で紹介しています。

教習所ルートと試験場ルートを3つの軸で比べる

費用・時間・不確かさで見る

教習所ルートは費用が高いぶん、合格までの道筋が見えやすい取り方です。試験場ルートは手数料が低いぶん、何回で受かるかと、かかる時間が読みにくい取り方です。

ここが、ほかの記事ではあまり語られないところです。安さだけでなく、時間と「どのくらい読めるか」でも比べてみましょう。

教習所ルートと試験場ルートを、費用・時間・合格までの不確かさで比べた図解
軸教習所ルート試験場ルート(一発試験)
費用教習料金がかかる。延長や再検定で増えることも手数料と取得時講習料。落ちるたびに増える
時間教習の時限数が決まっていて、予定を立てやすい平日に試験場へ通う。受かるまでの回数で変わる
合格までの不確かさ教習で練習してから検定を受けるので見通しが立つ練習の場が限られ、回数が読みにくい
試験場に行く回数卒業後の学科試験と交付が中心学科・技能・講習で何度も行く

時間の見え方の違い

教習所なら、普通二輪(MT)の技能教習は免許なしで最短19時限、普通免許などありで最短17時限と決まっています。予約が取れれば、いつごろ卒業できるかが見えやすいですよね。

一発試験は、平日に試験場へ行く必要があります。受かるまでの回数によって、仕事や学校を休む日数も変わります。

一発試験を始める前の準備

一発試験を受けると決めたら、いきなり試験場に行くより、準備をしてから予約するほうが落ち着いて受けられます。

受ける前にしておくこと
  1. 住所地の試験場の案内で、受付の方法・日時・手数料・持ち物を確かめる
  2. 試験場のコース図を手に入れて、道順を覚える
  3. 学科試験の勉強を進めておく
  4. 技能試験の課題(一本橋・スラローム・急制動)の基準を確かめる
  5. 再受験も見込んで、試験場へ行ける平日の予定を立てる

「再受験は、次にいつ受けられますか?」と、受付で一言聞いておくのもおすすめです。再受験までの間隔が分かると、仕事や学校の予定を組みやすくなりますよね。

例えばこんな場面で考えてみます。土日しか休めない会社員の場合、教習所なら土日に技能教習を入れて進められます。一方、警視庁の二輪の学科試験は平日のみなので、一発試験では平日に休みを取る日が何度か必要になります。

予定の立てやすさ教習所ルート試験場ルート
土日だけで進められるか教習所の予約しだいで進められる平日に行く日が必要
終わりの時期の見通し時限数から逆算しやすい受かる回で大きく変わる
休みを取る日数卒業後の試験場の日が中心学科・技能・講習・再受験の日

教習所ルートが向いている人

  • バイクにほとんど乗ったことがない
  • 平日に何度も休みを取るのが難しい
  • 費用より、確実に進められる見通しを優先したい
  • 一本橋や急制動を、練習してから試験に臨みたい

試験場ルートが向いている人の条件

一発試験が向いているのは、二輪の運転にすでに慣れている人です。そのうえで、平日に試験場へ通えて、落ちても受け直す気持ちと費用の余裕があると、試験場ルートを選びやすくなります。

『自分は向いているのかな』と迷ったら、次のチェックで考えてみてください。当てはまる数が多いほど、試験場ルートを考えやすくなります。

一発試験が向いているかのチェック
  • 原付二種などで、ギア付きのバイクにすでに乗り慣れている
  • 300cc以上のバイクの重さに不安が少ない
  • 平日に試験場へ何度か行ける
  • 試験場のコース図を手に入れて覚えられる
  • 落ちても受け直す時間とお金の余裕がある

例えばこんな場面です。小型限定の免許で125ccのギア付きに長く乗っていて、普通二輪に上げたい人なら、運転の基本はできていますよね。試験場ルートを考えてみる価値はありそうです。

一方、二輪に乗った経験がまったくない人には、試験場ルートはおすすめしにくいです。公道で練習することはできないので、基本の操作を教わる場があるほうが結果として近道になります。

免許を取った後のことも考えておく

一発試験で費用をおさえられた分は、次のバイクや装備に回せますよね。今乗っている原付や125ccから乗り換えるなら、手放す時にいくらになるかで予算も変わります。

免許を上げて乗り換えるなら、今の原付や125ccがいくらになるかを先に確かめておくと、次のバイクの予算が立てやすくなります。

バイク買取のバイク王

乗り換える前に、今のバイクがいくらになるか確かめてみませんか

原付や125cc、乗らなくなったバイクがあるなら、バイクの買取専門店の無料査定で今の値段を確かめる方法があります。売るかどうかは査定額を見てから決められます。

無料バイクの無料査定を申し込む

(バイク買取サービスの公式サイトに移動します)

普通二輪の一発試験でよくある相談

費用・練習・卒検との違いの相談が多い

普通二輪の一発試験については、「何に何円かかる?」「卒検と同じ走り方でいい?」「乗ったことがないけど練習できる?」という相談がよく見られます。知恵袋で見かけた相談を、要点だけまとめて答えます。

何に何円かかるの?

一発試験で、何にいくらかかるかを知りたい、という相談です。

東京都の例では、運転免許証のみで受験料2,800円・試験車使用料1,750円・免許証交付料2,350円の計6,900円です。合格後に取得時講習料18,150円がかかり、落ちるたびに4,550円が加わります。

ほかの都道府県の額は、住所地の試験場で確かめてみてください。

卒業検定と同じことを守れば受かる?

教習所の卒業検定の走り方を動画で見て練習しているが、一発試験も同じでいいのか、という相談です。

技能試験の課題は、卒業検定とよく似ています。ただ、採点の細かい基準が同じかどうかは確かめられていないので、試験場のコースや案内も見ておきましょう。

卒業検定の中身は普通二輪の卒業検定で紹介しています。

バイクに乗ったことがないけど、練習できる?

免許を何も持っておらず、バイクにも乗ったことがないが、一発試験に向けて練習できる場所はないか、という相談です。

免許の無い人が公道でバイクを運転して練習することはできません。乗った経験がまったくないなら、教習所で基本から教わるほうが、結果として回り道が少なくなりやすいです。

『それでもまずは試したい』という方は、住所地の試験場で、受験の流れや練習の方法について案内があるか聞いてみてください。

よくある質問

普通二輪の一発試験は難しいですか?

何回で受かるかは人によって大きく違います。技能試験の合格基準は70%以上の成績で、一本橋や急制動などの課題もあるので、二輪に乗り慣れているかどうかで難しさが変わります。

一発試験の費用はいくらですか?

東京都の例では、運転免許証のみで計6,900円と、取得時講習料18,150円です。落ちるたびに受験料と試験車使用料の4,550円がかかります。

取得時講習は受けなくてもいいですか?

受けないと運転免許証は交付されません。技能試験に合格した後に申し込みます。

学科試験は土日も受けられますか?

警視庁の案内では、二輪の学科試験は完全予約制で、平日のみです。ほかの都道府県は住所地の試験場で確かめてみてください。

試験で使うバイクは何ccですか?

普通二輪の技能試験は、総排気量300cc以上の普通自動二輪車で行います。小型限定は90cc以上125cc以下の車両です。

まとめ

この記事の要点
  • 普通二輪の一発試験は、試験場で学科と技能を直接受けて取る方法
  • 東京都の例で手数料は運転免許証のみ6,900円、別に取得時講習料18,150円
  • 落ちるたびに受験料と試験車使用料がかかる
  • 教習所ルートは見通しが立ちやすく、試験場ルートは回数が読みにくい
  • 二輪に乗り慣れていて、平日に通える人に向いている

まずは住所地の試験場の案内で、予約の方法と手数料を確かめるところから始めてみてください。

普通二輪ドットコム

普通二輪ドットコム 編集部

普通二輪(普通自動二輪)免許の種類・費用・教習の流れから、免許を取った後のバイク選び、乗り換えや手放し方まで、普通二輪にまつわる疑問を整理している情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次